最近という訳ではないが、一人暮らしを始めてからお昼にペペロンチーノを作るのにハマっている。これでもかというほどのオリーブオイルでニンニクを揚げて、ベーコンを焼いて、茹で汁を入れて乳化させて、鷹の爪とともにパスタを和える。たまにトマトを入れたりする。
同じような手順でパエリアを作ったりもする。ペペロンチーノもパエリアもいわゆる地中海式の食事である。海鮮食材や野菜をオリーブオイルで調理する地中海式の食事は健康に良いとされるらしく、まさに、おいしい・簡単・健康的の三拍子が揃った食事と言える。この間は加えてボンゴレビアンコを作った。

この調子でレパートリーを増やしていきたい。パエリアに関してはフライパン一つで作れちゃうので皆さんも試してみてはいかがだろうか。米を炊く必要もないのでとても楽ですよ。
なんか観る会
最近インターネットで知り合った方達と映画やアニメを同時視聴する会をやっている。適当だが、通称「なんか観る会」である。巡り合わせとは面白いもので、昔オンラインゲームで知り合った方に誘われて(というか私が勝手に押し入って)、その方の知人たちの輪に入れてもらっている。この界隈の方たちは映像制作や商業イラストなどのクリエイティブな職に関わっていて、日々それに関することに触れている(消費している)身からすると、作る側の方たちと実際に話し合えることはとても新鮮に感じる。同時に、私も趣味でイラストを描いたり写真を撮ったりしているので、本職の方たちが感じることを直に聞けるのはとてもためになる。
ところで、この方たちと話をしていると、私が職としているソフトウェアエンジニアリングと彼ら・彼女らの職には通ずるものがあることがよくわかる。向上心を持って日々キャッチアップを続け、自分が表現したいこと(理にかなった設計)を作品(システム)に反映するということである。もちろん表現の幅に違いはあるものの、これは面白いことだと思う。違いについて具体的に言うと、例えば、IT業界ではそのシステムに最も適したアーキテクチャ・アルゴリズムを採用し、それを最適化することを目指すが、クリエイティブな業界では正解がない(ように思える)中で、自分の信念や原作の意図するところを作品に反映することを目指す。とにかく、共通点として、自分の向上心と努力によって出来上がるものの完成度が左右されるところが面白いと思う(社会は複雑なのでそんな単純に個人の実力が成果物に結びつくわけではないが…)。
この前この会で「デッド寿司」というB級映画を鑑賞した。B級映画をまともに観るのは初めてだったが、B級映画の入門?として「デッド寿司」はとてもおすすめできる。
細かいところを気にするとキリがないが、起承転結がちゃんとしているし、B級映画らしい演出もふんだんに取り入れられている。取り入れられているというか、B級映画だからああいう演出になっているのだとは思う。あと、単純に設定が面白くて、ウイルスに感染した寿司と人間が戦うという常人には思い浮かばない設定となっている。この吹っ飛んだ設定の中でちゃんと人間関係のドラマを成り立たせているのは凄いと思う。
あと「響け!ユーフォニアム」をこの会で改めて観た。かなり前に作業をしながら横目で観た程度だったので記憶から抜け落ちていたのだが、改めて観るととても良い作品だった。キャラクターの細かい心理描写に関しては流石京アニといったところである。これは京アニの最近の作品、つまり、ヴァイオレット・エヴァーガーデンにも言えることだが、焦点の合わせ方がとても上手いと感じた。話の流れにおける焦点の当て方はもちろん、画面構成に関して素晴らしいと思った。これは写真を撮る人間だから特に感じられたのだと思うが、よく観察するとシーン毎に焦点距離や前ボケ・後ボケ(いわゆる絞り値)の強さが全く異なることがわかる。ボケさせることで距離感を演出するとともに、シーン毎の表現したいことを強調させているように思えた。例えば、1期の5話で久美子が高坂麗奈に電車でばったり出くわして一緒に帰るシーン(「黄前さんらしいね」のとこ)。横断歩道を渡るカットでジオラマ風のボケ(画面の上下端の極端なボケ)が入っている。このシーンでは久美子が動揺してぎこちない歩き方をしてしまうその感情に焦点を当てたくて、極端なボケはそれをより強調しているように受け取れた。
社会人になって単調な生活が続いているだけあってこういう機会は貴重に思える。こういう生活を続けられればいいなと思う。